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2010年7月 1日

ノニータさんの<br />   「NATURA<br />   ミラクル写真塾」

第四回 NATURA ミラクル写真塾 お題「ムーブ」入賞発表

みなさん、みらくるにちわ!NATURAミラクル写真塾、塾長のノニータです。
お待たせしました。それでは、第四回目のお題「ムーブ」の入賞発表です。



○金賞○

<題名>大空へ!
<使用機種>NATURA CLASSICA
<使用フイルム>NATURA 1600
<作者>カオル

[塾長のお言葉]
ムーブ、動きのある数々の写真の中から一番に目を惹いたこの写真が今回の金賞に選ばれました。
ヘリコプターが離陸した直後ですか?ヘリ全体を入れずに機体の下部しか写っていませんが、それが写真の広がりの効果を倍増しています。飛んで行くヘリの行方を無限大に想像してしまいます。
影が緑に残っている状景もミラクルムーブというこの塾のコンセプトにピッタリですね。
中央のまばらな群衆と花畑、森から山々に至るヌケのある奥行きも効果的です。ヘリコプターというダイナミックな素材なのに、音が聴こえないと云うか静かな感じもする不思議な写真です。ヘリの影のプロペラが一直線に止まって写っているからかもしれません。快晴でシャッタースピードが速かったので止まったのでしょう。
じっくり写真を視ると、この影がかなり強力に効果を発揮しています。
飛ぶヘリが太陽でヘリの影が月。
つまりこの写真には陰陽があるのです。光と影がさりげなく表現されています。
そして、お題の「ムーブ」を自分自身のものとして解釈し表現がなされているところがミラクル写真塾の金賞に値します。
ほんとうに意味があって面白い構図です。斜めに機体があって中途半端ではなく大胆なキリトリ具合がグー!です。

[塾長へ質問]
今回、思い切ってトリミングしてみました。トリミングはアリですか?ノニータさんもトリミングする事は有りますか?

[塾長からアドバイス]
トリミングはもちろんアリですよ。自由になんでもやればいいです。楽しんでトライでしょ。
しかし、僕たちプロは撮影の時にファインダーでトリミングしているので撮ったすべてのフレーミングが作品になります。ノートリミングが基本です。但しプリントする時は若干のトリムはあります。印画紙サイズによってや額装の効果を狙っての時とか。広告や雑誌、ポスターの仕事の時はデザイナーと打ち合わせでトリムを決めます。
できるだけノートリになるように毎回希望していますが。私自身の考えはトリムOKなんです。
世界をカメラで切り取っている事自体、すでにトリムしている訳ですから。写真のイメージサークルの基本は円ですよ。マルです。四角いのはカメラ機器が四角にしているだけですからね。


○銀賞○

<題名>風にゆれる
<使用機種>NATURA CLASSICA
<使用フイルム>solaris400
<作者>ミワ

[塾長のお言葉]
この写真も光と影が効果的なビジュアルですね。とっても静かでそれでいて微かな動きを感じる写真です。
これはミワさん自身の影ですか?とてもポエムな世界観ですね。袖から腕が無い所が不思議な気分を更に増幅していますね。アニメのワンシーンのような雰囲気もします。ヌゥ~と延びて行く様な影にも動き、ムーブを感じますよ。スカアトの裾が微かにヒラリと揺れているかのような。「風にゆれる」のタイトルがピッタリきていますね。それとは対照的にリアルで堅いザラッとしたイメージの地面が柔らかな影をクッキリと際立たせているのが見事です。斜めの白線もアクセントになっていますね。写真のリアリズムとポエジーな世界を美しいプリントでまとめ上げた秀作ですね。提出された実際のプリントの白フチアリもマッチングしています。左上の少し斜めに入っている薄い影もいいです。「写真は詩と似ている」場合もあるということがシンクロした一枚でした。
止まっているのに動いているような写真は写真を見る人に想像を膨らませるチカラがあるんですね。柔らかくて堅く、乾いていてウエットな白日夢をありがとう。

[塾長へ質問]
ノニータさんのmove写真が是非みたいです。

[塾長からアドバイス]
このブログの最後にお見せしますよ。


○銅賞○

<題名>そのスピードで
<使用機種>NATURA BLACK
<使用フイルム>solaris200
<作者>mag6

[塾長のお言葉]
プリントの色が綺麗ですね。ヌケ(奥行き)があって凄く気分爽快になる写真です。
自転車が手前にあってボケているのが動きを表しているんですね。時には写真の主題にピントが合っていないほうがテーマを浮かび上がらせる効果が増す事があります。この写真はそのようですね。風景を撮っている時にたまたま自転車が横切ったのか?自転車を撮る為にわざと奥ピン(遠くにピントを合わせること)にしたのか定かではありませんが。なかなか効果的に自転車が写り込んでいますね。ゆっくりと慌てずに自転車で行こう!な空気感が伝わってきました。ぎりぎりで右上端に顔が写っているのもいいです。画面に対して自転車の写り位置がバランスいいですね。
私も街で風景を撮る時に人が横切ったら待たずにシャッターを切る時があります。そんな偶然も必然として捕らえて行く事が写真の楽しみ方のひとつといえます。
ゆったりとゆっくりと「そのスピードで」ゆるやかなムーブ写真をありがとう。

[塾長へ質問]
写真を撮っていて同じ被写体でもピントがカチッと合っているものより、ボケていたりブレていたりするものの方が好きな場合がよくあります。僕たちの場合は偶然の産物なのですが、プロの方たちはテクニックとしてやられていると思います。ノニータさんはどんな事を表現したいときにブレさせたり、ボケさせたりしますか?

[塾長からアドバイス]
ブレは音楽を感じさせたい時、情熱的な感覚を出したい時、もちろん動きのあるビジュアルを伝えたい時などです。一眼では手持ちで1/60に設定してブラす事が多いですね。
ボケは悲しみ、想い出、柔らかさ、レトロな雰囲気を出したい時が多いです。レンズの露出を全開放にして撮影します。デジタルカメラ時代になってフイルムのボケ味が更に大事になってきている時代だと思います。
デジのボケ味とフイルムのボケ味は明らかに違う様な気がします。


○入選○

<題名>通勤ラッシュ
<使用機種>NATURA CLASSICA
<使用フイルム>KODAK BW400CN
<作者>トロト

[塾長のお言葉]
ミラクル写真塾では珍しいドキュメントタッチのモノクロ写真ですね。
朝のなにげない日常を作品にするのはかなり難しいものですが、見逃してしまいそうな日々の暮らしの中にこそ、ムーブが隠れているんですね。忘れかけている日々の繰り返しを再確認させられるような力作ですね。この一枚の為に何カットか撮影したのが感じとれます。
審査の時は写真しか見ませんので、この写真からそんな現場の雰囲気が読み取れましたよ。報道写真としてやニュース写真を彷彿とさせる作品です。フレーミングに安定感があるのがいいですね。
そこで更なる飛躍の為にアドバイスをさせてください。
蛍光灯のホーム天井の部分が多いのでレンズを下振りにしてみてはどうでしょうか?このプリントにも写っていますが、通勤している群衆の影の写り込みがホームにあるので、その写り込みを強調してみたらどうでしょうか?(天井をできるだけ切って、地面の分量を多くする)スッキリとしてドキュメント性が薄まるかもしれません。
これはあくまでもミラクル写真塾としてのアドバイスですので、これが正解ではありませんので今後ともよろしくです。

[塾長へ質問]
もっと近づいて撮りたかったんですが、私をジロジロ見ながら通り過ぎるもんで。この距離になっちゃいました。やっぱ顔って写るとマズいですよね?

[塾長からアドバイス]
何気なくではなくて意識して撮影することがほんとうに大切な事だと思います。ジロジロにもめげずに撮影したことは素晴らしいですね。その現場の距離感が写真に写ってしまったんですね。その写真こそトロトさんしか撮れない写真だと思います。今後とも楽しんで意識した写真を撮り続けてくださいね。顔の件ですが肖像権とかありますのであからさまなものは問題アリですが、風景に溶け込んでいる群衆のものであれば問題はないように思いますが、具体的に人物の顔が判断できる写真は本人の承諾が必要です。


○入選○

<題名>夜のハイウエイ
<使用機種>NATURA BLACK
<使用フイルム>ILFORD XP2 Super400
<作者>tobimaru

[塾長のお言葉]
スピード感のあるモノクロ写真作品ですね。
疾走感がより良く伝わって来ますね。撮影を夜にしている所がモノクロームの表現とマッチしていてさらに効果が出ていると思います。ヘッドライトやテールランプがスローシャッターと移動体のスピードで光の線として定着しているのがお見事です。斜めのフレーミングも奥行きがでていていいですよ。ノンフラッシュモードもセレクトとして正解です。かなりの直線的なブレがでているのはtobimaruさんが移動体(自動車か電車?)に乗りながら撮影しているからですか?撮影者が止まっているとこれほどまでの光の線はでないように思われますが、どうでしょうか?このフイルムは軟調よりな特性があるのですが、プリントが程よく締まって仕上がっているのも良かったですね。
そこで更なるステップアップのアドバイスを。
今回の写真は「ムーブ」というお題で少しストレイトでオーソドックス的な気もします。当たり障りのないというか。なにか、もうひとつの、アクセントというか、ポイントというか、移動体の窓の写り込みにヒントがあるかも知れませんが。ちょっと楽しみながら探してみてください。それが何なのか?答えは撮影者自身の中にあるとおもいます。

[塾長へ質問]
今回はモノクロ写真での応募に挑戦してみました。モノクロ写真を撮る時の注意点や意識する事などアドバイス頂ければと思います。

[塾長からアドバイス]
モノクロ写真は様式美が写りやすいと思います。色の無い分、テクスチャーやマテリアルが強調されるものです。コントラストやトーンを意識する事が大切です。露出の基本である18パーセントグレースケールを一度じっくりと見て下さい。グレーの感覚を体感して覚えるようにしてゆくと、じんわりとモノクロ写真感覚が目覚めて来る事でしょう。更に100パーセントに近いUVサングラスを晴天の時に掛けて世界を視てください。そのコントラストの世界がモノクロ写真の世界観のひとつのヒントになることでしょう。
具体的な撮影イメージサンプルとしては、お寺、神社、教会、日本家屋、土壁、漆、羊羹、着物、歌舞伎、雀の羽色、老人、eat....
重要参考文献 「陰影礼賛」谷崎潤一郎 この本はかなりモノクロ写真の為になりますよ。


○佳作○

<題名>baby move
<使用機種>NATURA BLACK
<使用フイルム>NATURTA1600
<作者>colby

[塾長のお言葉]
おっと、生命の神秘のムーブできましたね。今回のお題「ムーブ」の解釈が素敵です。
お腹の中で赤ちゃんがピースしてるんですね。ちゃんと写っています。写真は正直ですからね。でもお母さんの顔が写っていないので撮影する場所をもう少し選んで欲しかった様な気がします。ヌケ(奥行き)のある自然の風景バックとか、お庭とかゆったりとした室内とかですね。この場所で撮ったのはいいのですかもう一歩、工夫が欲しかったですね。そんな環境で撮影したら赤ちゃんも喜んでもっと動いたかもしれませんよ。体をフォルムとして捕らえてファインダーでいろいろアングルを探してください。真横とか斜めからとか撮る位置を工夫してみて下さい。きっとベストなアングルが視えてきますよ。なにげなく、から、少しこだわりをもって意識してチャレンジしてみてくださいね。もっと美しいお腹のふくらみがカメラでゲットできるはずです。

[塾長へ質問]
おじいちゃんのカメラ目線の写真が撮りたいのですが、声をかけると、顔を作ってしまいます。キリっと。何か自然体にさせるような、うまい一言教えて下さい。

[塾長からアドバイス]
「大正!昭和!ヘイセイジャンプ!」とかどうですか?
冗談はさておき、うまい一言は難しいので、少しアドバイスを。
おじいちゃんに何かをしてもらいながら撮るのはいかが?なにか趣味がおありなら(将棋、盆栽、等、手仕事系)あとはやはり会話をしながら撮影することがいいですね。カメラを構えないで少し会話をして会話の途中に素早く撮影するかですね。この前飲みの席で梅佳代が私自身を遊びで撮影してくれたんだけど、なんか笑いながら話しかけながら撮られましたよ。今度、梅佳代に会ったらうまい一言ないか訊いてみますね。


○佳作○

<題名>電シャーーー!
<使用機種>NATURA CLASSICA
<使用フイルム>NATURTA1600
<作者>♪♪♪まっちぃ♪♪♪

[塾長のお言葉]
夜の踏切で電車が勢い良く走っていますね。まさに「電シャーーー!」です。鉄のムーブ系ですね。
見近な電車のムーブを題材にしてくれました。かなりのスピードが出ているので車輪が見えません。後ろの車が電車の車体下からみえてますね。ただ斬り取り方が無難な様なので、線路脇に近づいてダイナミックなムーブ写真にしたらもっと良かったと思います。少し斜めからの撮影位置はいいですよ。やや遠近感がでているので。ただ、お題の「ムーブ」としてはクリアした写真ですが、電車は好きですか?この撮影時は楽しかったですか?写真には気持が写るものなので少しでもいいので思い込みのあるものを撮影した写真が見たかったように思います。
アドバイスとしては、お題に寄り添い過ぎているので、好きなものの中にお題を見つけるようにしてみたら、もっと素晴らしい写真が写るとおもいます!レッツ!チャレンジ!でまたよろしくです!

[塾長へ質問]
塾長、こんにちは。私、撮るのは好きですが、撮られるのはとても苦手です。塾長は撮られるのは好きですか?撮られる側にアドバイスってありますか?

[塾長からアドバイス]
小学生の時は撮られるの苦手でしたが、現在、撮られるのは好きな方ですよ。撮られる側の気持が解ると写真に幅がでてきますよ。プロになってからテレビドラマの現場や映画に出演したりして、写真どころか映像まで撮影される側を体験しました。簡単なアドバイスですが撮り手を信用して身を委ねる事です。そして長年の経験で解った事は、外側だけじゃなくて実は内的な気の作用が写真には写るものなのです。ポートレイトは一対一で人間同士が向き合う事が基本ですから。茶の道と似ていますよ。緊張してしまうのが普通です。今度撮られる時は気を楽にしておもてなしの気持を持って、あるがままに身と心をゆだねてみて下さいね。


[ガンバミラクル!エールのコーナー]

[塾長のお言葉]
この写真も電車ですね。似通った写真があったので今回は選外になってしまいました。スピード感覚は面白いのですが、撮影する位置に工夫が欲しかったです。車体のミラクル具合はいいですね。右の暗闇とか。次回を期待しています。ガンバミラクル!


[塾長のお言葉]
フレーミングが少しゆる過ぎるようですね。無駄な要素が入り込みすぎなので、赤ちゃんをメインにしてシンプルに撮影するように心掛けましょう!フレームアウトした場所から赤ちゃんに呼びかけてみては?あくまでも主役は赤ちゃんですよ。次回またチャレンジをよろミラクルです!



<塾長総評>


第四回のお題「ムーブ」はどうでしたでしょうか?今回は比較的解りやすく撮りやすいテーマだったように思います。反面、動きと云う事をあまりにもストレイトというかベタに捕らえた作品も少なくなかった様におもいます。このようなお題に対する写真の応募はみなさんにとってサジ加減が難しい事とは存じますが、ミラクル(奇跡)を信じて楽しんでご応募される事を願っています。
このミラクル写真塾はかなりレアな写真塾の要素がありますが、みなさんの写真のスキルを少しでも向上できるようなお手伝いになればと考えているのです。毎回お伝えしているのですが、テーマ、お題を意識したNATURA写真であることを強く望んでいます。
「なんとなく写す」から「なぜ写すのか?」「なにげなく写す」から「さりげなく意識して写す」へと少しずつ歩み寄る事でみなさんの写真は変わって行く事でしょう。うまくなるというよりは見る人に伝わりやすく心に残る写真が写るようになってゆく感覚とでもいいますか。
そして、毎回のご応募されて来たみなさんの写真ですが、惜しくも選外になられた方々には申し訳なく思っています。それぞれの思いの詰まったお写真なのですが、ミラクル塾の基準で審査の判断をさせてもらっているので、すみませんがご了承くださいませ。
あくまでもミラクルなお題に対しての判断基準選考ですので御理解をお願い致します。
さらに写真と共に送られてくる塾長への質問コーナも楽しく答えて勉強させて頂いています。ユニークな質問が多くていつも楽しみにしているんです。ほんとうにありがとうございます。
そして、回を重ねる毎に毎回参加して下さっている方々の写真の進歩にも驚いている所です。
また、新たにこの写真塾に参加して頂ける方も心から歓迎していますので、ご応募をお待ちしています。
ミラクルな金賞を狙ってあなたもチャレンジをしてみませんか?気軽に応募参加してみてくださいね。精一杯の講評と解る範囲の質問にもお答えさせて頂きます。三位までのみなさんにはフィルムも提供されますので。今後ともノニータの「NATURAミラクル写真塾」をよろしくお願い致します。みなさん!アリガトミラクル!!!

NATURAミラクル写真塾塾長 ノニータより。



<題名>おばあさんの凪時計
<使用機種>NATURA CLASSICA
<使用フイルム>NATURTA1600
<作者>ノニータ

隠岐の島で年季のはいった古い小舟で漁をするおばあさんと出会いました。漁の道具の中に時計を発見。塩風にあたると錆びるので、小さな瓶に入れてありました。親孝行な息子さんからの贈り物です。静かな凪(なぎ)の夕暮れに時を刻んでいましたとさ。
それでは、また次回のミラクル写真塾でお会いしましょう!


2010年7月 1日 22:59 | トラックバック (1)

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